「写真家とあっち側」
トークイベントの参加
◎「写真家、その数奇な人生」
ゲスト写真家:梁丞佑(ヤン・スンウー)、聞き手: RPSディレクター・後藤勝
『Yahoo!ニュース特集で取材時の裏話や、写真家ヤンさんを取材した意味、ウェブメディアでの掲載についてなど、ヤンさんとその人生、写真に関するテーマでトークを行います。』
REMINDERS PHOTOGRAPHY STRONGHOLD 文書の中
写真家とは!
このトークイベントでヤンさんが「写真家のヤンです。と自己紹介をしても良いのか、いつも悩んでいます。何故ならば、まだ写真だけ生活ができないからです。」と話をしました。
「他の仕事をしていますが、
ずっと写真だけで生活できるようになれば本当に幸せになると思っています」
彼は今年、権威ある「土門拳賞」を受賞した誰もが認める立派な写真家のひとりです。
個人的には兄貴と呼んでいる親しい中なので、彼のこの話は偽善ではなく、本当にそう思っていると感じました。
ヤンさんはホームレスの撮影をする時は、彼らと親しくなるために何ヶ月も時間をかけて彼らが心を開くまで待って撮影を行い、またその写真の中から本当に納得する写真を暗室で一日中作業をして何枚のわずかな写真を現像します。この効率の悪い地道な作業をずっとやっていることです。
このヤンさんの写真は忘れていた風景が蘇るし、時空を超えてその写真を撮っているその瞬間を感じるような錯覚におちる感じがします。
「写真から匂いがする」と最初彼の写真を見てつぶやいた事がありますが、そのとおりだなと改めて感じました。
ホームレスになる!
一緒にイベントに参加したライターの仕事をしている高山さんとヤンさんの写真集「君はあっちがわ僕はこっちがわ」を見ながら「ホームレス」について会話をしました。
私が「いつもホームレスを見かけると、自分もホームレスになるかも知れない」と感じてしまう時があります。と話すと
高山さんが「私もそう思う」とあっさり共感をしてくれたので、内心驚きました。
私だけではなく、誰もがそう思っているかも知れないと
現代人なら一瞬の間違いですべてを失い写真集のタイトルのように「あっち側」のひとになるかも知れないという恐怖心を持って生きているひとが多いと思いました。
でも少し考えて見ると、
そんな一瞬ですべてを失う事を経験するひとはそうは居ないと思うので
社会が生み出している閉塞感が恐怖心に変わっていると思いました。
あまり仕事が上手く行かなくても、
少し間違った事をしても、
他人と比較しなくても、
心の余裕が必要だと思います。
イベントの帰り、「もう少し飲みに行こうか!」という事になり、結局何年ぶりに朝まで飲んでしまいました。
冷たい雨が降っている中、50代、40代、30代の3人があまり馴染みのない街で転々とお店をまたいで飲み、最後は小さいカラオケルームで始発を待つ事になりました。
朝まで飲むならホテルでも予約してゆっくり飲みたい。
身体が若くないので辛いです。
何年ぶりに朝まで飲んで冷たい雨で濡れたせいか、風邪気味です。
先日、友人から教えてもらった漢方鍋でも食べて、ゆっくり寝ます。